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エアサイクル工法でよみがえった築33年の家

エアサイクル工法でよみがえった築33年の家

1984年に建てた家を最新のエアサイクル工法でリフォームしたモデルハウスが登場しました。
リフォームの匠・中西ヒロツグ氏によるデザインで、新しい住まい方も提案します。
一般的な工法の住宅と比較体験できるのも特徴の1つ。
一般の皆様は、エアサイクルの加盟工務店を通して見学いただけます。

中西ヒロツグ氏の体験記はこちら


 

2棟の家を
エアサイクル工法
在来工法で大改修

エアサイクル工法は、もともと新築の家に取り入れられてきたシステムです。では、エアサイクル工法で改修するとどうなるのでしょう。そんな試みをしたモデルハウスが2016年7月、フクビ化学工業(福井市)の工場内に登場しました。

改修設計を手掛けたのは、イン・ハウス建築計画の中西ヒロツグ氏。テレビや書籍でもお馴染みの「リフォームのプロ」です。

 

中西ヒロツグ氏

改修したのは、33年前に同じ間取りで建てられた2つの木造住宅。1棟は当時のエアサイクル工法で、もう1棟は在来工法でそれぞれ建てられ、エアサイクル工法の実験などに利用されていました(後に、在来工法棟もエアサイクル工法に改修)。

Before エアサイクル工法築1984年時

今回のプロジェクトでは、2棟の柱や梁などを残しながら間取りとデザインを一新しました。1棟は最新の次世代エアサイクル工法、もう1棟は高断熱高気密の在来工法で改修。新しい間取りは2棟とも同じものとしつつ、外観や使う素材は変えました。間取りが同じでも、建物のデザイン、室内の温熱環境や居心地がどれだけ変わるのか。その違いを実証していくのが狙いです。

After

エアサイクル棟・在来棟


 

外皮性能を高め、
現代生活に
ふさわしい間取りを提案

新しいモデルハウスで刷新した要素は、大きく2つ。

1つめは、外壁や屋根など建物外回りの更新です。33年前と比べて、家の温熱環境に求められる基準は大幅に高まっています。それに伴って進化してきた技術を取り入れ、最新の省エネルギー基準を満たすエアサイクル工法と、同様の高気密・高断熱の工法によって各棟を仕上げました。

それぞれの建物には温度計や湿度計を設置しています。季節や時間ごとの室内環境の変化を計測し、エアサイクル工法の家と在来工法の家の違いを記録します。ご来場者は、実際の室内空気を肌で感じ、エアサイクル工法の家の気持ち良さを体感いただけるでしょう。

  外壁、屋根は 最新技術を 取り入れ刷新

2つめは、間取りの刷新です。33年前の実験棟では、夫婦と子供2人という4人家族を想定した間取りになっていました。1階に台所、居間・食堂と水まわり、2階に2つの洋室と6畳の和室を並べた構成は、当時主流だった「各部屋の独立性」を重視するつくりです。

これに対して新しいモデルハウスでは、夫婦2人と子供1人を想定し、現代のニーズに対応した間取りとしているのが特徴です。2階の一部を減築して吹き抜けを設けるなど、大胆に手を加えました。家全体に一体感をもたらすことで、家族のつながりを大切にした暮らしの空間を提案します。

4人家族 BEFORE

 

間取り1F   間取り2F

 

矢印

3人家族 AFTER

 

間取り1F   間取り2F

 


 

「小さく仕切った家」から
「一体感のある家」

エアサイクル棟を、もう少し詳しく見ていきましょう。

エアサイクル棟は、風格のある黒いガルバリウム鋼板が外装を特徴付けています。1階のウッドデッキや木製ルーバーの2階バルコニーを囲むように、黒い袖壁が飛び出します。切り妻屋根の頂上には、エアサイクル工法の家ではお馴染みの越屋根を載せました。

室内は、無垢フローリングや塗り壁などの自然素材をふんだんに用いて仕上げています。建物の2階床を一部取り払って吹き抜けを設け、家全体に一体感を生み出しました。吹き抜けの下に広がる居間・食堂は、対面キッチンとオープンにつながります。居間の北側には小上がり状の和室を配し、玄関の土間からも直接出入りできるようにしました。

  空気の流れを 調節する 越屋根

エアサイクル棟・吹き抜け

エアサイクル棟・ダイニング   エアサイクル棟・キッチン
エアサイクル棟・和室   エアサイクル棟・和室から見たダイニング

 

細かく仕切らず、大きく住まう。そんなコンセプトは2階でも徹底しています。

以前の実験棟では個別に仕切った3つの個室を並べていたのに対し、モデルハウスでは吹き抜けとの連続性を意識した開放的な構成にしています。いわゆる個室は、引き戸で仕切った7畳の主寝室だけ。カウンターのあるスタディコーナーは、吹き抜けと一体化するようにしつらえました。必要であれば間仕切り壁をつくり、もう1室設けることも可能です。さらに、たっぷりした収納力を誇る3畳大のウォークインクローゼットを用意しました。

寝室   スタディーコーナー

 


 

一般的な仕様の在来棟と
比較できます

もう1つの在来棟は、エアサイクル棟と同じ間取りながら、外観や内装材を一般的な仕様とすることにより雰囲気の異なる建物に仕上げました。外観は、白いサイディングの壁に、ごく一般的な切妻屋根。2階にはバルコニーをつくらず、1階のウッドデッキだけ設けています。内装仕上げも、一般的なクロスやフローリングを採用しました。

細部のデザインでも、両者の違いを意識しています。例えばエアサイクル棟では、空気の流れを生み出す工法の特徴を強調するかのように、空気が通り抜ける格子壁を1階土間と階段の間に配しました。一方、在来棟では、普通の間仕切り壁で土間と階段を仕切っています。こうしたデザインの違いも、空間の雰囲気の差を際立たせます。

エアサイクル工法と一般的な高気密・高断熱工法では、室内の温熱環境がどう違うのか。さらに外観や内装も変わることで、たたずまいや空気感がどれだけ変わるのか−−。エアサイクルの里では実際の建物を体感することで、その違いをご確認いただけます。

ふたつの棟の違いを比べていただけます。

エアサイクル加盟店を通して見学したい方はこちら