間違いない土地探しの方法

2021.04.16 fri

土地から家づくりを計画する方にとって、ご希望に近い土地を見つけることが大きなテーマになると思います。

そこで今回はその土地探しについて、お役に立てるお話ができればと思います。

まずは一般的な土地の売り情報について解説します。

売り情報には大きく分けて3つのパターンがあります。

 

①不動産会社が大きめの土地に開発をして、数区画を分譲している

(大規模な開発の場合は数10区画以上の売り物件もあります)

②すでに誰かが所有していた土地で、そこに家屋がある状態で売りに出ている

③すでに誰かが所有していた土地で、現在は更地になっている状態で売りに出ている

 

まず①の場合は不動産会社が売り主になっているケースが多く、仲介手数料がかからないパターンもあります。ちなみに、仲介手数料とは売主と買主の間を不動産仲介業者が取り次ぐことで発生する手数料のことです。仲介で土地を購入する場合は、売買価格の3%+6万円を上限とする範囲でこの仲介手数料がかかります。よって、不動産会社が売り主で、そこから直接購入する場合は仲介手数料がかからないというわけです。

この①の場合は、大きな区画をいくつかに区分けして分譲するので、土地の形状は整形で上下水道なども完備されているケースがほとんどです。

規模が大きいと街並みもデザインされている場合もありますが、小規模分譲だと「近隣にどんな建物が建つかわからない」という不安さはあるかもしれません。また、近隣が一斉に新築となるわけなので、近隣とのコミュケーションをゼロから作り上げるという特徴もあります。

一方、②の場合は、売主の間に仲介として不動産会社が入るケースがほとんどで、その場合は上記にも紹介した仲介手数料を支払う必要があります。また、新築する際はそこに建っている建物を解体する必要があります。交渉によっては、売主側で解体して更地渡しということもあり得るので、そこは購入する際に話し合いをしても良いと思います。

また、そこに家が建っていたわけなので、水道などの必要なインフラは完備されていた可能性が高いと言えます。しかし場合によっては、水道管の径が小さくて、本管引き直し工事に費用が掛かる、というようなこともあるので、再度の確認が必要でしょう。

また、すでに周りには家が建っている中の「一区画のみが売りに出ている」というケースが多く、そういう意味で、①と比較すると近隣の建物や環境はわかったうえで計画を始まられるというメリットはあります。

③の場合は、基本は②と同様ですが、解体費用がいらないというメリットはあります。

しかし、更地だということでいくつかの注意点があります

以前建物が建っていた場合は良いのですが、これまで駐車場や畑だった場合などは、水道などのインフラがないケースもあります。そこを整備するのに費用は掛かりますので、しっかりと確認しておいた方が良いでしょう。

また、②にも言えることですが、このような土地を購入する際には、近隣との境界が不明確なケースがありますので、そこは確実に不動産会社と確認しておく必要があります。

このような特徴を認識したうえで、売り物件をご検討していただければと思います。

そして、これらを踏まえた上で、具体的に土地探しを進めていくことになります。

土地を探す方法についても、いくつかの方法があります。

A 不動産情報サイトで探す

B 不動産会社に直接相談して、表に出ていない情報を紹介してもらう

C 住宅会社に相談して一緒に土地探しをする

 

Aについては、SUUMOやアットホームなどCMでもご存じのホームページで、ご自分の希望にあう土地を探すという手法です。これは、簡単に多くの情報を取得できるという大きなメリットがあります。まずはここを見ながら、相場観や情報の量を確認しておくとよいでしょう。

Bについては、やはりAに掲載できていない情報もあるので、情報サイトだけで満足できる売り物件が見つからない場合は必要だと思います。

まずは、探しているエリア内の不動産会社まで足を運んで、希望する条件などの相談に乗ってもらうことをお勧めします。その会社自体には情報がなくても、ネットワークの中で見つかることもあります。

このAとBについては、不動産会社とのやりとりになりますので、ほとんどの方はすでに行っている行為だと思います。

しかし、私が今回重要視して解説したいのがCについてです。つまり、工務店などの住宅会社と一緒になって土地探しをするということです。

不動産免許を持っていない工務店のような住宅会社では、最新の幅広い売り情報を期待することはできません。

住宅会社に期待するべきは、その土地を購入する際の様々なアドバイスです。

その期待するアドバイスには2つのポイントがあります。

一番目は「費用」についてです。

土地から家づくりを計画する際には、土地購入費以外にも余計な費用がかかる可能性があります。前半でも述べましたが、よくあるケースが「解体費」や「水道引込工事費」などです。これらは、その状況によっては費用もかなり差が出ますので、ある程度リアルな数字を把握しておく必要があります。

他にも、土地の高低差による費用や樹木の伐採、隣地との塀等にかかる費用など、決して安くない費用が、購入後に初めて判明することがあります。いくら土地自体の購入金額が安かったとしても、その後の費用で結果的に「高い買い物になってしまった」ということもあり得ます。

そういうことをできるだけなくすためにも、土地を購入前に住宅会社に相談することをお勧めします。本来は不動産会社がそのアドバイスをしてくれたら良いのですが、残念ながら土地を販売するのが専門の不動産会社で、そこまでのアドバイスをしてくれる会社は稀なのです。

そして、2番目のポイントとしては、購入後に建てる家の暮らしの要望までイメージしたアドバイスを受けられるということです。

建てたい家のおおまかな間取りや暮らし方のイメージを事前に住宅会社と共有しておいてもらうことで、その土地に「希望の家が建てられるか」という視点でもアドバイスできると思います。

例を挙げると、日当たりを重要視している方の場合、南道路を希望する方も多いと思いますが、南道路の土地が比較的金額が高いのがネックです。そこで、仮に北道路であってもそこに建物を計画する際のイメージを事前に把握してもらうことで、その土地に「理想の家が設計可能か否か」というようなアドバイスがもらえれば、割安な土地を購入する判断基準にもなります。

つまり、土地のデメリットも設計の考え方でメリットに変える可能性があるのであれば、割安な土地を購入することも検討できますが、建築に素人の方はそこまで判断はできないのが現実です。そこで、設計や建築のプロである住宅会社に相談してアドバイスをもらうということが効果的なのです。

もちろん、その住宅会社が信頼できるというのは大前提です。建てている家の性能や特徴もしっかりと認識したうえで、土地が購入できたらそこに建築を依頼したいと思える会社を見つけることが重要になると思います。

なので、土地を探す前に、信頼できる住宅会社を探す作業も進めるとよいでしょう。

 

土地探しについて、もうひとつのポイントは「資金計画」をしっかりとやっておくということです。前回の「資金計画」についての解説にご紹介したことを踏まえて、「全体の資金計画をたてて、土地購入費用と建築費用を合わせた総予算を設定することが不可欠です。その上で、「総予算」から建てたい建物の「建築費用」と「諸経費」を引いた金額が「土地購入に充てられる予算」となるわけです。

 

総予算  ―  建築費用  ―  諸経費  =  土地購入予算

 

ここで算出された「土地購入予算」をベースに、希望エリアの相場と希望の土地の面積を考慮しながら、土地探しを行うことで計画性のある土地探しが可能となります。

この計算式を算出するためには、「建築費用」がいくらかかるのかも事前に把握することが必要となります。そういう意味でも、早めに信頼できる住宅会社を探すというプロセスは大事ということにもなります。

まずは信頼できる住宅会社を見つけて、全体予算を把握しつつ、不動産会社から売り情報を収集しながら、その住宅会社と一緒に土地探しを行う、という流れが、最も間違いの少ない土地探しの方法のひとつなのです。

これらを参考にしていただきながら、みなさんにとってより良い家づくりが実現できたらと思います。

 

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