家づくりにおける「建売住宅」と「注文住宅」の違い

2021.08.12 thu

規格品とオーダーメイド品

世の中の様々な商品には、「規格品」と呼ばれるものと「オーダーメイド品」と呼ばれるものがあります。皆さんは買い物の種類やそれぞれご自分の価値観に基づいて、このどちらかを選んでいると思います。

例えば代表的な事例が「スーツ」などの洋服の場合です。

「スーツ」を購入する場合、一般的には紳士服量販店などに行って、「ご自身の身体のサイズに最も近いもの中から好きな生地やデザインのものを選んで購入する」というスタイルが一般的だと思います。これがいわゆる「規格品」と言われるものです。少々自分の体形に合わないと感じても、仕方なくそれを選んでいるという人も少なくないかもしれません。

一方、オーダーメイドのテーラー専門店で、好みの生地を選んで、ご自分の身体のサイズを測ったうえでその身体にフィットするように仕立ててもらう「オーダースーツ」のような購入方法もあります。もちろん、コストはこちらの方が高くなってしまいますが、世界に一つだけの、自分の体形にも合うスーツなので、一部の方には非常に人気は高いです。

これがいわゆる「オーダーメイド品」ということになります。

他にも、「パソコン」や「自転車」「ゴルフクラブ」などのように、最初からパッケージ化された「規格品」に対して、自分のスタイルや好みに合わせて様々なパーツを組み合わせて仕上げる、「カスタムメイド」と呼ばれるような商品も数多く存在しています。

「規格品」は「買う」というイメージですが、「オーダーメイド品」は「依頼する」というイメージが近いかもしれません。

当たり前ですが、前者より後者の方が確実に手間がかかるのでコストは高くなってしまうのが短所ではあります。一方、自分自身のこだわりや好みに合った仕上がりになるので、満足度は確実に高くなります。どちらを選択するのかは、自分自身の価値観を軸にして判断することになるでしょう。

特に、「長く使う高価なもの」で、且つ、「使う人によって変化の大きい」商品は、そこをしっかり考えて判断してほしいと思います。

住宅における建売住宅と注文住宅の違い

そこで、この「規格品」と「オーダーメイド品」の違いを「住宅」に置き換えるとどういうことになるかをここで整理してみたいと思います。

非常に分かりやすい例が「建売住宅」と「注文住宅」の違いです。

「建売住宅」は住宅会社が「こういう家が売れるだろう」と勝手に考えて設計した住宅ですので、それが購入者にとってベストな家とは言えないのは当然です。「建売住宅」を購入する方はできるだけ自分たちの望む家に近いと思われる家を選んで、多少は妥協しつつもその家に合わせて暮らしていくことになります。

対して「注文住宅」は、その家族のライフスタイルや家族構成などに合わせてプランニングして決めていく手法なので、まさに「オーダーメイド品」と言える家づくりです。

しかし、注意してほしいのは、「注文住宅」と言っても、どこまで最適なオーダーメイドで建てられるかは、依頼する住宅会社によってかなり大きな差があるということです。

 

特に意識してほしいことは、「注文住宅専門の会社」であったとしても、「大量生産」をベースにしている会社と「少量生産」をベースとしている会社とでは、「オーダーメイド」の考え方に大きな違いが生じるということです。

規模の大きい「大手ハウスメーカー」や「ローコストビルダー」では、「大量生産」の考え方がベースにありますので、効率良い経営が目標となっています。その効率化を重んじるがゆえに、注文住宅だけど規格品の要素が大きい家づくりと言えます。

「大手ハウスメーカー」は会社規模が大きいので、「社員の人件費」「下請け会社の管理経費」「工場の稼働経費」「TVCMなどの広告費」「総合展示場のモデルハウス維持費」などの多大な「固定費」がかかっています。それをそのまま販売価格に反映すると高すぎて売れなくなってしまうので、原価を抑える必要があります。もちろん、大量に生産することで「建材や住宅設備」などを割安で仕入れられるというメリットも大きいので、そこをできるだけ生かすことが求められます。

この「大量仕入れのコストダウン」を最大に生かすためには、できるだけ仕様の種類を絞り込まざるを得ません。「オーダーメイド」の考え方でお施主の要望を受け入れすぎると、多くの仕様が必要となり「大量仕入れ」によるコストメリットがなくなってしまうからです。

間取りについても、一人ひとりの要望に叶えるためには優秀な「設計者」を多く抱えなければいけないので、あらかじめ決められた「企画プラン」を基に、効率的に打ち合わせを進めていけるようにと考える会社も多く存在します。

これらの会社は、標準仕様は同じような仕様にして、効率化を図りコストを下げるスタイルなので、標準仕様から異なる仕様を選ぶと大幅にコストアップします。

 

また、床や壁などの仕様も「新建材」と呼ばれる「工業化製品」がほとんどで、「自然素材」のような現場で仕上げる仕様を避ける傾向にあります。その理由も、施工会社の施工管理をスムーズに進めるために、施工のしやすい「新建材」の方が都合が良いというのもあるのでしょう。

「造作家具」のような現場に合わせて設計する仕様は更に大幅にコストアップするのは当然のことです。

選ぶ選択肢が少ないということは、お客様も考える範囲が狭いということなので、あまり家づくりにこだわりを持たない方は逆にこの方が良いのかもしれません。このような家づくりでも全く問題がないという方は、これらの方針の会社に依頼しても良いと思います。

しかし、自分のこだわりをしっかりと叶えたいとお考えの方には、これらの会社では満足できないと感じる可能性が高いと思います。

工務店の手掛ける「注文住宅」

そんな方には、大手ハウスメーカーよりも小規模の工務店の方が相性が良いと言えるでしょう。

工務店は、まず、大量生産できないので、大量仕入れのメリットはありません。メリットがないので、こだわりに合わせていろんな仕様を選んでもデメリットもないということです。また、固定費が少ないのでオーダーメイドの家づくりを選択することで、ハウスメーカーのように、大幅にコストアップしてしまうというようなデメリットもありません。

また、ほとんどの工務店は、下請け会社に依頼せずに「直接施工」しているので、現場での仕上げの難しさも、大手に比較すると苦にならない会社が多いと思います。自然素材は当然ですが、カウンターや収納、洗面台などの造作家具も家のサイズや好みに合わせてすっきりと収まるように仕上げてくれると思います。

設計についても、自分たちのライフスタイルや望む暮らしをしっかりと設計者に伝えて、納得するまでプランの打ち合わせをじっくりと進めていけば、よい間取りができると思います。

短所とすれば、大手のように会社で決められた間取りと仕様で打ち合わせを進める手法に比べると、お客様の時間やエネルギーはかなり多く必要とします。

そこを面倒くさいと感じる方は「規格品」の方をお勧めしますが、そうでなくて、一生に一度の最も高い買い物である家づくりに時間もエネルギーも惜しまない方には、小規模の工務店のような「オーダーメイド」の注文住宅をお勧めします。

もちろん、工務店の中にもいろいろな会社が存在しますので、最初にしっかりとその工務店の考え方を聞いて、心から信頼できる工務店を選ぶことが大事になります。

そこで本当に信頼できる工務店を見つけることができれば、家づくりの成功に大きな一歩が進めると思います。

「エアサイクルの家」の工務店は、このようにお客様の暮らしとこだわりにしっかりと向き合って「オーダーメイド」の注文住宅を手掛けている会社がとても多いです。

ご興味があれば是非お問い合わせしてみてください。

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