「平屋」のメリット・デメリット、実際に建てる場合の注意点など

2021.10.20 wed

-平屋について-

今回は、最近になって注目されている「平屋」について解説したいと思います。

一昔前までは、住宅と言えば「2階建て」が当たり前でした。敷地が狭い都市部などでは「3階建て」が注目されたりすることはあっても、「平屋」という選択肢は、ごく一部の方の建て方だったような気がします。しかし、最近の検索サイトやインスタグラムなどの検索キーワードで「平屋」というキーワードが非常に増えているように、「平屋」は多く方に注目されてきています。現実に、工務店に対して平屋を希望されるお客様もかなり多くなってきているようです。これは、以前に比べて家族人数も少なくなってきていることや、「終の棲家」などのように、最後はコンパクトな家でゆったりと暮らしたいというような方が増えたことも影響があるのではないかと思います。

ということで、その「平屋」のメリット・デメリットと共に、実際に建てる時の注意点などを詳しく解説したいと思います。

平屋のメリット

メリット①  「階段の上り下りが必要ない」

平屋を希望される多くの方が理由としているのは、これかもしれません。

若いときは気にならなくても、年齢を重ねると少しずつ足腰も弱くなるので、日常の階段の上り下りはつらくなります。そういう点で、平面だけで暮らせるというのは大きなメリットです。

 

メリット②  「階段の分の面積が活用できる」

通常の住宅の設計では、階段だけで1坪以上の床面積を必要とします。幅が広かったり段差がゆったりした階段だと、それ以上の面積が必要です。

階段下を収納にしたり、スケルトン階段にしたりして、できるだけ有効的に使ったとしても、やはりなくて良いならそれに越したことはありません。

 

メリット③  「勾配天井が有効に使える」

「勾配天井」というのは、屋根の勾配なりに天井を仕上げる手法のことです。そうすることによって斜めに段々と高くなっていく天井になるので、より開放感を感じる空間となります。

しかしながら一般的な2階建てでは、1階にリビングを配置し、2階は個室となるパターンが多いので、その場合は最も開放感が欲しいリビングにこの「勾配天井」は使えません。その代わりに吹き抜けなどでそれを演出するという手法を使うわけです。

「平屋」の設計する際には、基本的に全ての部屋で「勾配天井」が使えます。よって、当然ですがリビングも天井の高い開放感のある空間が実現できるということです。

平屋のデメリット

デメリット①  「広い敷地が必要」

2階建てと同じくらいの床面積を望む場合は、それがすべて1階の床面積となるので、広い敷地面積が必要になります。40坪の床面積として、総2階建ての場合は建物に使う面積が20坪あれば良いのに対して、平屋であれば40坪が必要となるわけです。

敷地については、建物だけでなく駐車場スペースや庭やウッドデッキなどのスペースを必要とする方も多いでしょうし、法的にも建蔽率という決め事があるので、ある程度広い敷地でないと現実的に「平屋」を建てるのが難しいということになると思います。仮に建蔽率50%の敷地だとすると、2階建てなら40坪で良いですが、平屋だと80坪の敷地が必要になります。もちろん、家の面積をそれほど必要としないなら土地面積も少なくて済みます。

このようなことを考えていくと、地価の高い都市部で平屋を建てるのはなかなか難しいと思います。しかし、逆に地価の高くない地域であれば、これは大きな問題にはならないかもしれません。最近は、コロナ渦などのよる勤務形態の変化でリモートワークが増えていることで、都市部から離れた環境の良い地域で家を建てたいとお考えの方も増えています。そういう方には充分にあり得ることですね。

 

デメリット②  「建築費が高くなる」

この理由は単純ですが、2階建てに比べて「基礎の施工面積」と「屋根の施工面積」が増えますので、これだけで単純に建築費は上がります。

逆に、階段がいらないとか、外壁面積が減るなどの、建築費が下がる部分もありますが、トータルで考えていくと、やはり「平屋」は割高になってしまいます。

 

デメリット③  「光が入りにくい部屋がある」

これは設計によるのですが、2階建てに比べて窓に面しない、もしくは窓からの距離が遠い場所が生まれてしまう可能性があるということです。何も対処しないと、その場所は外からの光が入りにくい暗い場所になるかもしれません。特に、冬は太陽の暖かい光を家の中に取り入れることも「パッシブデザイン」の活かし方として大事なポイントです。

ただ、これは設計手法による解決策があります。例えば、「全体の平面の形状を、真四角ではなくL字型や凹型にして、できるだけ窓の配置を増やす」という手法や、「屋根にトップライトなどを設置して家の真ん中で光を取り入れ入る」「片流れ屋根にして窓を高いところ配置して家の奥まで光を取り入れる」というような方法です。ただ、トップライトや高窓は南面に配置してしまうと、夏がとても暑いという短所もありますので、遮光プラインドなどを設置するなどの対策が必要です。

メリット・デメリットを考慮して、最終的に満足できる平屋の家を実現する

これらのデメリットは、コストには関係してきますが、充分に対策は可能です。メリットを生かしながら、デメリットも対応していくことで、最終的に満足できる「平屋」の家が実現できるのではないでしょうか。いすれにしても、この平屋の特徴をうまく生かして設計することが大事だということだと思います。皆さんが設計を依頼する段階で、工務店様にこれらの点をご確認してもらうとよいでしょう。

エアサイクルの家を手掛ける工務店では、このような「平屋のメリット・デメリット」をしっかりと考慮して、快適な平屋を得意としている会社も多くいらっしゃいます。エアサイクルの技術も生かしながら、平屋の大きな空間で一年中心地よく暮らせる家を提案してくれると思いますので、是非ご検討ください。

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