「聴竹居」見学研修会を実施いたしました

2022.11.15 tue

「聴竹居ってご存じですか?」 
エアサイクル地域別設計ガイドラインの監修を頂いている滋賀県立大学の金子尚志准教授から、
そう聞かれたのが、​今回の見学研修会を企画するきっかけでした。  ​

【聴竹居とは】
聴竹居は、今から約90年前の1928年に建築家・藤井厚二の設計によって完成しました。各室が緩やかに空気でつながる「一屋一室」の思考、縁側の天井の設けられた開閉できる通気口など、科学的思考とともに、空気の流れを建築デザインと統合した空間は、エアサイクルの源流を感じる場所になっています。1938年、藤井は49歳の若さで亡くなってしまいます。もし、その後も活動を続けていたら、日本の住宅における環境デザインは大きく変わっていたでしょう。

2022年10月 気持ちの良い秋晴れの下、会員工務店5社10名様、
イン・ハウス建築計画の中西先生、滋賀県立大金子先生と学生さん5名にご参加いただき、​
本部2名含めた総勢19名で見学研修会を実施させて頂きました。​
当日は、前夜の交流会の余韻を残しつつJR山崎駅に集合、徒歩10分程度の聴竹居へ向かいます。
(途中の坂道はなかなかの勾配です)​

到着後、前庭にて記念写真を撮影し、いよいよ本屋と閑室(応接室的な使い方をされていた離れ)
の見学です。​聴竹居倶楽部の方からご説明頂けるのですが、後でお聞きしたら今回は普段とは異なる
特別バージョンだったとのこともあり、あっという間の2時間でした。​
お昼のお店を手配下さった金子先生が落ち着かなくなるほど、皆さん時間を忘れてその佇まい、
雰囲気を楽しまれていらっしゃったようです。​

聴竹居前で記念撮影

建物内の写真はSNS等への掲載不可とのことにつき、残念ながら今回ご紹介はできませんが、
床付近と天井にそれぞれ開閉式の換気口を設け、自然の風の流れを​利用する通風システムなど、
94年前の建物にエアサイクルの思想が重なり、大袈裟かもしれませんが日本で初めて環境共生住宅を
志向した藤井厚二の意思を我々が​受け継いでいるんだ、と思うと感慨深いものがありました。​
また本屋居間部分のクールチューブについては、金子研究室の功刀氏から研究成果の紹介を頂き、
皆様熱心に聞いていらっしゃいました。(金子先生、功刀様、​ありがとうございました)​
見学後、参加された皆様から「とても有意義で参加してよかった!」とのお声をかけて頂き、
本部としてもうれしい限りです。​

クールチューブ説明の資料

今後も定期的な開催を企画して参りたいと思います。
今回ご参加できなかったみなさま、次の機会にぜひご覧いただけますと幸いです。

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