オーナー様の亡くなられたお父様が生涯大工さんだったこともあり、建設地はお父様の作業場となっていた所を取壊し、オーナー様ご夫婦の新居の
ご依頼を受けました。作業場には沢山のヒバの無垢材が保存されていて、利用できないかという所からスタートしました。お父さんの遺してくれた材料で
建具の框にして、LDKの床に使った県産材である能登ヒバのストランドボードを吹抜の壁面に張り建具と壁をヒバで統一しました。リビングの配置は北面とし
年中優しい光が入ってきます。また床と壁からは能登ヒバの香りが漂って、お父さんのヒバの材料を加工した天井の廻り縁とリビングの建具が作業場から
生まれ変わったお二人の新居での生活を見守ってくれることでしょう。内観の写真は照明は点灯していないですが、日中の自然光だけでも十分な照度が
各室に取れる様に心がけました。無垢材の使用を心掛け、窓台をアカシアで製作、ダイニングテーブルは長さ4.5mのアカシアの集成材を加工して、自然塗料を施し
杢目を鮮やかに見せました。玄関の床にも能登ヒバを使用したので、玄関ドアを開けたらヒバの良い香りがしてきます。